この記事では、親子でインターネットリテラシーを学べる絵本「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」をご紹介します。プログラミングやコンピューターの世界を学べる前2作(こんにちは!プログラミング・コンピューターの国のルビィ)の内容もご紹介しますので、参考にしてくださいね。
「ルビィのぼうけん」という絵本を、みなさんご存知でしょうか?
ルビィのぼうけんとは親子で楽しめるテクノロジー絵本です。コンピュータを使わずに、プログラミングやインターネットの世界に触れられるんですよ。
今回はそんなルビィのぼうけんのシリーズ3作品目である、「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」をご紹介します!
シリーズ1・2作目については、以下の記事も参考にしてくださいね♪
https://oyakode-lesson.net/programming/textbook/
ルビィのぼうけんシリーズとは?
ルビィのぼうけんはフィンランドのプログラマー、リンダ・リウカスさんが描いた絵本です。
世界20カ国で翻訳されており、コンピュータを使わないテクノロジー絵本として親しまれています。
出典:YouTube
この絵本の主人公はルビィという女の子。ルビィは絵本の中で、プログラムやコンピューター、インターネットの世界を冒険します。
ルビィのぼうけんではこれまでに以下の3つ作品がリリースされています。
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中でも「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」は、2018年12月に発売されたばかりの新作。
私もクリスマスプレゼントとして娘に購入しました!
今回は「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」と、これまでのルビィシリーズの概要をレビューしていきます♪
主人公のルビィとはプログラミング言語「Ruby」のこと
ここで「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」の登場人物を見てみましょう。
- ルビィ
- ジュリア
- ジャンゴ
実はこの3人は、インターネットで使われるプログラミング言語やツールが由来しているんです。
- ルビィ:プログラミング言語Ruby
- ジュリア:プログラミング言語Julia
- ジャンゴ:WebアプリフレームワークDjango
プログラミング言語Rubyとは?
様々なWebサービスで用いられているプログラミング言語。まつもとゆきひろ氏によって開発された、国産のプログラミング言語としても知られています。
この他にも、ルビィのぼうけんの絵本にはユニークなキャラクターがたくさん出てきます。
それぞれのキャラクターが何を意味しているのか調べながら読むと、さらにこの絵本を楽しめます。
例えば、ルビィのぼうけんには、「雪ひょう」というキャラクターが出てきます。
これは「Mac OS X v10.6」のこと。コードネームの「Snow Leopard(スノーレパード)」が由来なんですね。
ルビィのぼうけんは主人公の女の子が絵本の中で冒険を繰り広げる
ルビィは3作品の中で、プログラムやコンピュータ、インターネットの世界へぼうけんに出かけます。
2作品についてはこちら↓の記事でも紹介しているので参考にしてくださいね。
例えば「ルビィのぼうけんこんにちは!プログラミング」では、ルビィがお父さんの置き手紙を元にぼうけんに出かけます。
また「ルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ」 では行方不明になったマウスポインタを探しに、ルビィとマウスがコンピューター世界へ入り込みます。
シリーズ第3弾「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」
シリーズ第3弾である「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」では、雪のインターネットのお城をみんなで作るお話です。
インターネットのお城を作るためには、土台だけでなくワイヤーやケーブル、住所表示も必要です。
またルビィは、「お城に住むお友達がいればもっとインターネットっぽくなる!」と思い付きました。
そしてお友達を探しに行くのですが、そこでルビィは思わぬアクシデントに見舞われます……。
ルビィのぼうけんは幼児からプログラミング的思考力が養える児童書
ルビィのぼうけんシリーズは、それぞれ2つのパートに分かれています。
前半はストーリーでプログラムやコンピューター、インターネットの世界が描かれています。抽象的な内容で絵も素敵なので、5歳頃からの読み聞かせにぴったりな内容です。
一方で後半は練習問題になっています。
練習問題といってもそこまで難しく考える必要はありません。前半のストーリーを現実の世界で考えるパートになっています。
例えば第1弾の「ルビィのぼうけんこんにちは!プログラミング」では、プログラミング的思考を養う練習として、以下のような問題が出されています。
これは実際のプログラムでも出てくる条件分岐の考え方です。実際のRubyの文法では、以下のようにコードを書きます。
if 条件式 then
条件式が真の時に実行する処理
else
条件式が偽の時に実行する処理
end
コードを見ると難しそうですが、ルビィのぼうけんではこのようなコードなしに、プログラミングの際の考え方を学ぶことができるんです。
この他にも、ルビィのぼうけんで出てくる内容がプログラミングにおいては何を示しているのか、またどのように役立つのかが、以下の動画で解説されています。
この動画はルビィのぼうけんシリーズを翻訳している鳥井雪さんが「RubyWorld Conference 2017」で講演された内容です。
ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊はネットリテラシーが学べる内容
ルビィのぼうけんシリーズ第3弾である「インターネットたんけん隊」で私が魅力に感じたのは、
安全にインターネットを使うための解説がある点でした。
例えば、絵本の中では「安全にインターネットをつかうためのルール」として、以下のようなことが示されています。
- インターネットにあること全てが本当ではない
- 誰でも見られるところに個人情報は書かない
- インターネットはどんなことも忘れない
- インターネットのいじめは最低
- マルウェア(ウイルス)が隠れていることもある
これらは、インターネットが非常に身近になった現代では、なくてはならない知識だと思います。
例えばインターネットを使ったいじめも、子供たちにとって身近になってしまっています。
SNSいじめで学校に通えなくなった子のニュースを見ると、非常に胸が痛むものです。
インターネットやSNS上での人間関係のトラブルは、「このようなことをここで送信したらどうなるのか?」という想像力があれば、避けられる事態だと私は思います。
例えば上で示したようなルールで言うなら、「インターネットはどんなことも忘れない」ことが分かっていれば、友達が傷つくような言葉や、送って欲しくない画像は送信しないでおこうと思いますよね。
あってはならないことですが、このようなSNSいじめに加担してしまうのを避けるためにも、インターネットリテラシーを身につけておくのは非常に大切だと思います。
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「どれが広告でどれが記事?」ルビィのぼうけんの練習問題は面白い
「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」の中で私が面白いと感じたのは、後半の練習問題の一つです。
練習問題の中には、「どれが広告でどれが記事かわかる?」という内容のものがありました。
この記事にたどりついた人の中には、Googleやyahoo! といった検索エンジンを使ってきた人も多いと思います。
検索バーにキーワードを打ち込んで検索すると様々な記事がヒットしますが、その中には広告も含まれていますよね?
また記事のリンク先に移動した後も、そのサイト上に広告がいくつもあるケースがあります。
自分のほしい情報をインターネット上でいち早くキャッチするためには、そのような記事と広告を見極める力も必要になります。
「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」の練習問題では、その力を養う問題が出されているんです。
ちなみに私の娘にもこの問題にチャレンジしてもらったところ、全て正解でした!
理由を聞いてみたところ
と言っていたので、子供は大人が思う以上に理解しているのだな、と感じましたね。
他にも「この中で安全なサイトのURLはどれ?」など、子供だけでなく大人も勉強になる練習問題がありますよ。
ぜひ親子で取り組んでみてくださいね。
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ルビィのぼうけんシリーズはコンピュータを使わないテクノロジー絵本
ルビィのぼうけんシリーズは、コンピュータを使わずともテクノロジーに触れられる絵本です。
またシリーズ第三弾である「ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊」は、インターネットリテラシーも学べる内容になっています。
この記事を読むお父さん、お母さんの中には、子供がトラブルに巻き込まれるのが怖いため、インターネットに触れさせるのを避けている人もいるでしょう。
しかしこれからの時代、インターネットと私たちの生活を切り離すのは不可能。
なので子供たちがインターネットと仲良く付き合えるように、いまから親子でインターネットリテラシーを学ぶのが重要だと、私は感じています。
その第一歩として活躍するのが、今回紹介したルビィのぼうけんのような、テクノロジー絵本ではないでしょうか。
親子でインターネットの世界や情報リテラシーを学ぶ場として、ぜひルビィのぼうけんを読んてみてくださいね。