この記事はstand.fm(スタンドエフエム)でラジオ配信した内容を記事化したものです。
stand.fmではチャイルドコーチングアドバイザー・チャイルドカウンセラーの資格を生かし、親子の信頼関係を深める方法や、自分で考え行動できる子供を育てるための方法を紹介しています。
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チャイルドコーチングって一体何?
今回はstand.fm「おやこでレッスン!ちゃんねる」のメインテーマであるチャイルドコーチングについてお話ししていきます。
チャイルドコーチングとは、褒める育児や叱らない育児ブームになる中、近年注目を浴びている育児アプローチ方法。
子供の話に耳を傾け、子供の考えを引き出すのに効果的な方法だと言われています。
しかしこれだけを聞いても、チャイルドコーチングのメリットや、具体的なアプローチ方法が分からない方も多いでしょう。
そこで次の項目からは、「コーチング」とは異なるアプローチ方法である「ティーチング」との対比から、チャイルドコーチングの理解を深めていきましょう。
コーチングは「答えを教えない」アプローチ方法
「ティーチング」については、学校の先生をイメージすると分かりやすいでしょう。
学校の先生は子供たちに勉強を教え、子供たちが分からない問題があれば、解き方や答えを教えてくれますよね。
このようにティーチングでは、誰かから誰かへ何かを教えるスタイルを基本としています。
一方コーチングでは、子供が勉強で分からない部分が出てきたり、何か問題が発生したりしても、直接答えや解決方法を教えません。
なぜならコーチングは、「答えは子供の中にある」ということを前提にしたアプローチ方法だからです。
つまり、ティーチングは相手に答えを与えるアプローチ方法であるのに対し、コーチングは相手の中にある答えを引き出すアプローチ方法なのです。
傾聴・承認・質問で相手の中にある答えを引き出す
では相手の中にある答えを引き出すには、具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか。
それが
- 傾聴
- 承認
- 質問
です。
以上の3つは、チャイルドコーチングにおいてベースとなる、重要なスキルです。
ここからは具体的に傾聴・承認・質問のスキルについて解説していきましょう。
子供が話したいように聴く「傾聴」
例えば、子供が学校から帰宅した時に「今日〇〇君とケンカしちゃったんだ…」と言ってきたとします。
このような時、あなたならお子さんにどう声をかけますか?
お子さんに対して愛情があればあるほど、「友達とのトラブルを解決してあげたい」という気持ちから、
初めから色々とアドバイスをする親御さんも多いのではないでしょうか。
しかしチャイルドコーチングでは、まずお子さんの話にじっくり耳を傾ける「傾聴」を行うことを基本としています。
この場合でしたら、以下のような声かけが、傾聴のスタイルの1つとなります。
「そっか、〇〇君とケンカしちゃったんだね」
これはバックトラックと言って、相手の話を深く聞き出すために、相手の発言をそのまま繰り返す方法です。
一見「何の解決にもならないじゃないか!」と思われるかもしれませんが、
実はこうやっておうむ返しをすることで、子供は自分が話したいように話しやすくなります。
自分で「〇〇君とケンカした状況」を言語化することで、自分自身で反省点や改善点を見出すきっかけになります。
子供の存在そのものを認める「承認」
承認とは、子供のことを認めることを指します。
コーチングではこの承認を以下の3つに分けて考えます。
- 結果承認:良い結果を認める
- 行為承認:結果が出るまでの行動を認める
- 存在承認:存在そのものを認める
承認を日頃からしっかり行うと、親子の信頼関係がグッと深まります。
親子の信頼関係が深まると、お子さんが何か悩みを抱えている時も親御さんに相談しやすいですし、素直な気持ちも打ち明けやすいでしょう。
そのため自然とコーチングのアプローチもしやすくなります。
子供がゴールに向かうきっかけを引き出す「質問」
最初にお話しした「傾聴」を行う際に、あわせて行ってほしいのが「質問」です。
例えば子供が「〇〇君とケンカしちゃったんだ」と話してきてくれ、
傾聴を続けていくうちに「また〇〇君と仲良く遊びたいな」という要望が引き出されてきたとします。
この場合、子供にとってのゴールは「また〇〇君と仲良く遊ぶこと」ですよね。
このように傾聴の結果、一種の目標のようなものが子供の中から引き出されたら、
次はその目標に向かってどうすれば良いのかを、「質問」で引き出してみましょう。
例えば以下のように質問してみるのがおすすめです。
「そっか、〇〇君とまた仲良く遊びたいんだね。じゃあそのために、△△はどうすればいいと思う?」
このように、チャイルドコーチングでは、すぐに「じゃあ明日謝ってみようよ」などとアドバイスはしません。
ゴールに向かって何をすべきなのかも、子供の中から引き出せるよう、質問でアプローチします。
こうすることで、子供はただ親からアドバイスされたことを実行するのではなく、自分で導き出した方法を試しにやってみる思考にシフトできます。
その結果、自分で考え行動できる思考の土台が培われていくのです。
コーチングを育児に取り入れるメリット
私自身、今回紹介してきたようなチャイルドコーチングのアプローチ方法を娘(小学3年生)とのコミュニケーションで取り入れるようになって、
以下のようなメリットを感じています。
- 子供が自ら動くのを待てるようになる
- 未来志向になれる
- 親子の自己肯定感を高められる
子供が自ら動くのを待てるようになる
ここまで繰り返し述べてきていますが、コーチングは「相手の中に答えがある」ことを前提としたアプローチ方法。
つまり育児にコーチングを取り入れると、「目標を達成する力はこの子自身の中にある」と、自分の子供を信じる習慣が身に付きます。
その結果、自然とどっしりと構えて、子供自ら動くのを待てるようになるのです。
実際に私も、娘の行動を待てるようになり、いちいち指示命令を出すこともなくなりました。
未来志向になれる
コーチングは過去ではなく未来にアプローチする方法です。
例えば子供が何か悩みを打ち明けてきたときも、「どうしてそうなったんだと思う?」と、原因を探るために過去に焦点を当てることはあまりしません。
そうではなく、「その悩みを解消するにはこれからどうすればいいと思う?」と、未来に向かって起こすべき行動に焦点を当てます。
つまりコーチングを子供とのやりとりに生かすと、自然と未来に焦点を当てられるように。
その結果、親子ともども未来志向になれるのです。
親子の自己肯定感を高められる
チャイルドコーチングは、「過去」よりも「未来」、「できないこと」よりも「できること」にフォーカスするアプローチを多用します。
また前半で紹介した「承認」では、ただ結果を認めるだけでなく、結果が出る前の過程や、子供の存在そのものを認めることも重要視します。
つまりコーチングを育児に取り入れると、自然と子供の存在やできることを認められるように。
また具体的なメッセージで子供を認められるようになるため、子供の中でも
「私はパパママに認められている」
「私はこの家族に必要な存在だ」
といった「自己肯定感」が育っていきます。
また親御さん自身が子供の自己肯定感を育てる声かけができるようになると、子供自身の言動も徐々に変化していきます。
これは私も経験したのですが、私が娘に「生まれてきてくれてありがとう」と言うようになったら、娘も「産んでくれてありがとう」と私に言ってくれるようになりました。
つまりコーチングによって親御さん自身の言動が変われば、自然とお子さんの言動も変わり、親子で自己肯定感を高めるきっかけになるのです。
何事にもチャレンジする心の土台を作れるチャイルドコーチング
チャイルドコーチングで子供の自己肯定感を高められると、子供は新しいことにチャレンジしやすくなります。
なぜなら「万が一失敗したとしても、それも含めての自分である」と、自分の存在そのものを認められる心の土台ができているからです。
チャイルドコーチングは、言葉だけを聞くと難しい印象を持たれる親御さんも多いかもしれません。
しかし今回紹介した「おうむ返し」など、今日からでもすぐにできるコーチングのアプローチ方法があります。
この「おやこでレッスン!」でも、皆さんにわかりやすい形で、また実践しやすい形でチャイルドコーチングのアプローチ方法をご紹介していきます。
ぜひ参考にして、普段のお子さんとのやりとりに生かしてくださると嬉しいです。
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チャイルドコーチングは子供の自己肯定感を高めるのにとても効果的なアプローチ方法です。
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私はキャリカレの「チャイルドコーチングアドバイザー資格取得講座」でチャイルドコーチングについて学びました。
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